高校サッカー留学

2016年2月12日
staff

1サッカー留学のため、オーストラリアに単身、高校生として渡った優君。
日本以外でサッカーをやりたいと考えている後輩たちのために、サッカーのこと、留学のこと、たくさんの事を語ってくれました。

サッカーはいつ頃始めましたか?
スタッフ
幼稚園に入園してからです。ボールを蹴ることが好きだということを幼いながらも分かっていたのだと思います。

 

かなり小さい時から既に自分の好きなスポーツがわかっていたというのは凄いですね。
小学生の頃のサッカーの練習はどんな感じでしたか?
スタッフ

 

まず小学校のチームに入りました。1年生から3年生くらいまでは凄くサッカーが下手だったことを今でも覚えています。練習内容も基礎的な練習が多く、試合にもあまり出場できませんでした。4年生になって、友達の紹介でフットサルのチーム(J−フロンテッジフットサルスクール)別の友達の紹介で地域のサッカーチーム(フットボールコミュニケーションアカデミー駒沢)そして父の勧めで横浜マリノスのスクールに通い始ました。その頃からサッカーの技術もメンタルも徐々に成長していきました。6年生になると小学校のチームでキャプテンを務めるまでにりました。

 

様々な方法でサッカーを試され、納得できる場所を模索し続けていったわけですね。
ハワイで開催されたアーセナルサッカースクールのサマーキャンプに参加されてましたが、キャンプについて教えていただけますか?
スタッフ

 

ハワイのサマーキャンプには小学校6年生から4年間参加しました。この4年間で自分の技術はかなり上達したと自負しています。沢山キャンプの良いところはあるのですが、普段の生活とは違う環境でサッカーができること、これは本当に大事なことです。そしてこのキャンプでは1日中環境の良い場所でサッカーをすることができ、それが5日間続きます。これは日本ではなかなかできません。サッカーをするには環境がとても大切だと思います。

 

たしかに壮大な自然と天然芝の上で一週間サッカーだけが出来る環境。それは大切なことですね。
中学校でのサッカー生活はどんな感じでしたか?
スタッフ

 

中学校では部活ではなく地域のクラブチームに入りました。小学校とは違い、勉強にも力を入れなければならないので両立は大変でした。チームの中ではそれほど上手い方ではありませんでしたが、中学校2年の時には公式戦にもよく出るようになりました。しかしあまりチームメイトを好きになれませんでした。もちろん仲のいいチームメイトはいましたが、試合中にミスをしてしまった時にチームメイトに責められたり、怒鳴られたりしたことがあります。その場で言い返すことはなかったのですが心の中で、どこをどうして欲しいのかを伝えて欲しいと感じていました。このことはチームのコーチも同じで、よく自分でどうしたらいいか考えてみろと言われていましたが、もっと明確な指示が欲しいと思っていました。

 

よく耳にする間違った指導とチーム内の不健康な雰囲気ですね。
留学は何故オーストラリアにしましたか? 
スタッフ

 

オーストラリアは留学環境がすごくいいと聞いていたので、サッカーをするのにまず環境を整えようと思いました。それが留学先を決めるときの決定的な要因となりました。

 

留学先のメルボルンは世界で一番住みやすい町にも選ばれていますね。
サッカーチームはどのように探しましたか? 
スタッフ

 

サッカーチームは留学会社の方に3チームくらい紹介してもらいました。
3チームともセレクションを受けて最終的に現在のチームに入りました。

 

まずチームを決めてから通う学校を決められたんでしたよね。
留学で一番困ったことは何ですか? 
スタッフ

 

食事です。正直食事は日本と比べるとあまり美味しくありません。幸い都市部に行くと色々な種類のレストランがありますが、電車で約1時間かかりますので、少し大変です。

 

食事は留学の問題トップ3にあがります。家庭で野菜が全然出されない。電子レンジの食事しか出ない。量が足らない。など色々ありますが、また「日本の母親に改めて感謝した」という言葉も実は留学生からよく聞く言葉です。
反対に留学で一番印象に残っていることはなんですか? 
スタッフ

 

留学して一番嬉しかったことは、初めてサッカーの試合をした時です。初めての試合で初得点を決めた時、チームメイトが僕のところに来て一緒に喜んでくれたことが今でも覚えていて留学生活で一番の思い出です。

 

その経験は自信に繋がりますよね。今後の人生でも大きく影響すると思います。
日本とオーストラリアのサッカーの違いはなんですか?
スタッフ

 

日本のサッカーとオーストラリアのサッカーの違いは大きく分けると二つです。
一つ目は練習内容と練習時間です。僕が実際に入っていた日本のチームでは練習は約2時間で、試合は週末に3試合程行っていました。ですがオーストラリアでの練習は1時間ちょっとで週末の試合は1試合です。内容も日本ではよく走る練習がありますがオーストラリアでは走る練習はほとんどありません。これは僕の意見ですが、平日の練習が短いと疲れが溜まりにくいのでその分週末の1試合で良いパフォーマンスが出来ると思います。また、試合が1試合なので集中しやすいです。
二つ目はサッカーのスタイルです。オーストラリアのサッカースタイルはフィジカルサッカーと言われがちですが実際僕のチームは違います。確かにフィジカルサッカーのチームもありますが僕たちのチームは中盤にテクニックのある選手を置いて、前線には足の速い選手や得点力のある選手を置くショートカウンタースタイルです。オーストラリアといっても体が大きくてフィジカルの強い人ばかりではありません。つまりオーストラリアのサッカーはフィジカルサッカーより戦術的なサッカーの方が一般的です。

 

週末に何本も試合をさせることなど絶対にヨーロッパではありえないことなのですが、日本中これを疑問に思う人がいないようです。笑
オーストラリアでのプレースタイルがさほどフィジカルではないというのはあまり知られていないことですね。有難うございます。
優君にとってピーターコーチはどんなコーチですか?
スタッフ

 

僕にとってピーターコーチはサッカー人生の中で最も長くサッカーを教えてくれているコーチです。一緒に食事したりするのはピーターコーチだけ で、僕が一番信頼しているコーチです。人柄がとてもおおらかで、普段は 自由気ままな感じですが、サッカーを教える立場になると真剣になります。スイッチの切り替えがしっかりできる人というのは、本当にすごい人だと僕 は思います。

 

コーチと選手の信頼関係は何より大事ですので、強い信頼を持っていただけることは嬉しいことですね。また切り替えが出来るということは集中力を あげることにもつながるので、これは選手にも大事なことですね。
これから留学を希望する選手たちに一言お願いします。
スタッフ

 

留学をするということは簡単なことではないと思います。サッカーも学校ももちろん楽しいですが、時には日本の学校に行きたかったとかネガティブになってしまうこともあります。自分の思い通りにいかないこともたくさんありました。それでも素晴らしい経験をしているといつも思います。
留学のおかげで学べたこともたくさんあり、留学したから出会えた人もいます。僕は留学したからこそ自分に自信を持てました。自分に自信をつけたい、さらなるレベルアップをしたい人は留学というのも一つの方法だと思います。

 

5オーストラリアに留学してからも一時帰国のたびに会っていますが、今回ほど成長した彼を見たことはありませんでした。
何度も目頭が熱くなるほど、成長した姿に感動しましたが、何より何度も彼の口から出てきた言葉が「自信」
この言葉が出てくるまでにどれだけ悔しい思いや、つらい思いをしたかわかりませんが、それを繰り返したからこそ身についた自分への「自信」
厳しい環境に身をおくことも大切です。体重が落ちたといっては心配し、バルセロナに遠征に行ったときには、骨折したまま飛行機に乗ってメルボルンに帰ってきたりと、心配ごとが耐えないお母様ですが、サッカーを異国でさせてあげられて息子には良い経験だと思います。といつも笑顔でおっしゃっています。

このインタビュー中、私の中で、とても印象に残っている話があります。
去年、彼が所属するチームはヨーロッパに遠征に行きました。
サッカー発展途上国オーストラリアから来た名もなきチーム。サッカー大国スペインでボロボロに負けが続いていく中、これが最後の試合、という前日の夜、チームは落ち込むことなく、焦るわけでもなく、自分たちのスタイルを見つめなおし、自分たちのサッカーを見せる時だ!と全員が自信に満ちた満足感のある顔になったそうです。
勝ち負けはプロの考えること。今僕たちのやるサッカーは自分たちの今までの練習の成果と自分たちのスタイルを全力で発揮すること。
チームの心が一つとなり、今までの成果を全員で見せようと大きな自信に溢れたチームは、翌日勝利で遠征を終えることが出来たそうです。

一般社団法人IAEC(アイエック)国際アスリート育成協会
理事 上林育子